歯科医のインフォームド コンセントとは

「同じ歯科医として悲しいこと」の2回目です。

インフォームドコンセント

ある方が、だんだんと堅いものが噛めなくなり、好きなものを自由に食べられなくなりました。
そこで、とある歯科医に診てもらった時のことです。

レントゲンなどを取ってもらったあと、その歯科医の先生は、開口一番、患者さんに次のように言ったそうです。

「あなた、これ歯周病ですから、もうダメですよ。噛めるわけがない。抜くしかないよ」

このように、半ば怒られるように言われたそうなのですね。

・・・

私の医院には、一部の他の歯科医に対してショックを受けたり、不満を持たれて来られる方も割と多く、
患者様から時々、こういったお話をお聞きします。

そのたびに、私はとても残念に思うのです。

プロ・専門家である歯科医が、歯やお口のことに関しては詳しいはずもない患者様に、なぜいきなり結果だけを告げて怒るのか。

それよりも、例えばどうしてこうなってしまったのかといったことや、そこから患者様の口内環境を改善できる方法や推奨される生活習慣などをお話しすべきでしょう。

確かにお口の中が悪くなってしまったのは事実です。
しかし、そうなったのには、その結果につながるお口の過去や原因があるはずなのです。

実際、皆様の中にもインフォームド・コンセント(※)が必要だと言われているのを、お聞きになったことのある方もいらっしゃるでしょう。

(※)患者さんが、自分の体がどのような原因で問題が起きているのかを
知る権利があり、医師はそれをきちんと説明する義務があること。

そこも説明せずに、ただ治療方針を下すようなことは、「歯医者に行こうとした患者様の気持ち」を考えれば、普通はできるはずがないのではないでしょうか。

「あれ?なんだか口の中が痛いなぁ。でも忙しいし、まだ我慢できるさ」

と初めは思っていたのが、相当痛むようになってきます。

「1回で終わるかなぁ。何度も通うのはイヤだなぁ」
「きっと治療も痛いだろうな。行きたくない…」

不安と葛藤がおさまりません。

「でも、もう仕方ない。あきらめて行こう。行くしかない」

こういう心境ののち、やっとのことで来院した患者様に、

「これはひどい。ここもそこも、抜くしかないですね」

などと言う歯科医がいるのなら、残念なことだと言わざるをえません。

患者様は、何も言われないうちから元々、痛さや心配を抱えてきているのですから、まずそこからケアすべきではないでしょうか。

そこも気にかけず、患者様が心の中で「痛い。心配だ。治療も痛いだろうな。痛い。嫌だ…」と思い続けていては、血圧も上がってしまいます。

心の痛みを分かってあげられない歯科医師で、あってはならないと私は思うのです。

○本日もご一読、ありがとうございました。

歯に関して大事なことを知っていただくことで、「歯が痛い」「思うように食事ができない」「口元が気になって笑顔になれない」といった悩み、苦痛をなくしていきたいと思っております。


あなたのお口の設計士:長谷川浩之
千代田区丸の内にある2つの歯科医院にてドクター兼理事長を務めさせて頂いております。
お悩み・ご相談・ご質問等がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。


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