私の尊敬するインプラントの権威:パトリック・パラッチ先生

パトリック・パラッチ先生と長谷川浩之

(以前参加させていただいたパラッチ先生の勉強会にて)

私も、講習会で日本の先生たちにお話をさせていただく他に、自分自身が学ばせていただくために講習会やセミナーに参加するようにしております。

本日は、私が尊敬する歯科医の一人である、パトリック・パラッチ博士についてお話しさせていただきます。

ドクターパラッチは、フランスはマルセイユで開業された先生で、年間になんと1,500本以上ものインプラントの手術を行われている方です。

インプラントを行う医師の間では「パラッチテクニック」で有名であるほど、世界的なインプラント臨床家であります。

では、オペのテクニックはさぞかし特殊なのかといえば、そうではありません。
とてもスタンダードなテクニックを使われる方です。

たとえば、インプラントで最後にかぶせものをしますが、このかぶせものの付け方には2通りあります。

  • スクリューリテイニング(ねじでかぶせものを止める方法)
  • セメントリテイニング(セメントでかぶせものをつける方法)

今、主流なのは、ねじの穴が外から見えない審美的なメリットのあるセメントリテイニング、こちらですることが比較的多くなってきました。

しかしドクターパラッチは、いまだにずっとスクリューリテイニングを採用されておられます。

勉強会の時に、「それはなぜでしょうか」とお伺いしました。

この時私も、実は「スクリューの方が良い」という考えを持っておりましたので、その理由も一致するかどうかを期待しながらの質問でした。

すると、パラッチ先生がスクリューを採用される理由は私と同じで、「噛み合わせ・咬合」の問題を考えた観点から、というのが答えでした。

どういうことかをご説明させていただきます。

インプラント自体は、骨の中で一生、余程の何か(たとえば交通事故や怪我で直接歯を損傷するケース)がない限りは、インテグレーション(=結合)されています。

ところが、噛み合わせに問題があると、歯軋りなど、寝ている時のパラファンクション(*)が起きる。(*思いもよらない、上下の歯の当たり方)

寝ている間は関節がリラックスしているので、想像される以上に特殊な歯の合わさり方や、負荷のかかり方が生じるわけです。

すると、どうしてもセメントでは、くっついていたかぶせものが取れてしまう可能性も否めません。

一方、スクリューであれば、ねじがゆるんできた場合、またねじをしめればそれだけで済むのです。

また、咬筋が弱い日本人は、歯が3本ないところにインプラントを3本ではなく2本にして、ブリッジにされる患者さまもいます。

本来3本で支えていたはずの負荷を、実質2本で受けるわけですから、やはりかぶせものがどうなるか分からないのですね。

確かにセメントであれば、見た目はねじ穴もないのでスクリューと比べてきれいかもしれません。

しかしよっぽど審美的なことを要求されない場合は、この理由でスクリューリテイニングを採用する、ということです。

噛み合わせは、人によって本当に計り知れないような動きをしますから、そういった点まで想定するパラッチ先生のような先生に手術をしていただくことがおすすめです。

あとあとトラブルや修繕が必要なケースが、起こりにくくなることは間違いないですからね。

パラッチ先生の素晴らしいところはまだございます。
そちらも次回、お話しさせていただきたいと思います。


あなたのお口の設計士:長谷川浩之
千代田区丸の内にある2つの歯科医院にてドクター兼理事長を務めさせて頂いております。
お悩み・ご相談・ご質問等がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。


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