自分さえよければいい、今さえよければいい

歯科医の視点から見た日本人、というテーマで続けさせていただきます。

車を運転している時のお話ですが、たとえば対向車からウインカーを出されれば、ゆずる。またゆずってもらった方は、手を上げたり、ハザードランプで合図をしたりしてお礼の意を表す。

ほんの一例ですが、お互いが気持ちよく運転できるための暗黙の了解だと思います。

ところが個人タクシーの運転士さんで時々遭遇するのが、ウインカーも出さずに割り込んでくる方です。

個人タクシーの運転士さんといえば、ある程度経験を積んだ方がなる、いわばドライバーの見本を示すというのが本来の姿なのではないでしょうか。

「自分さえよければいい」

現代の日本人の、ルールや振る舞いが、崩れてきているように思います。
また、これは多くの方が目にされているかと思いますが、電車でも、優先席(シルバーシート)に若者が座り、後からお年寄りの方が乗ってこられても、一向に席を譲らない。

逆にバスなどでは、今度は若い人でなく年配の方が携帯電話で平気で通話をしている。

残念ながら、このような大人の姿も見られます。
歯科医療の現場に話を移しますと、予約なしに急に来て「今すぐ見てくれ」と言う人に限って、次回の来院のお約束をしても、無断でキャンセル(つまり病院に来ない)というケースが多いようです。

思いますにこういった人は、おそらく病院だけでなく、会社や家庭など日常から、ルールを守れていないのではないかと思います。

治療レベルのお話を致しますと、治療にて痛みがとれた後は、消毒の薬も入れたり、最終的なお薬を詰め込んで、土台を立て、そしてかぶせものをかぶせなければいけないのに、痛くなくなったから、ということで来なくなる。

だから何年か後に、当然また「痛い」と言って来院されるわけです。
レントゲンなどで診療してみると、その後のすべきことをしていなかったために、たとえば歯が割れていたりします。

きちんと治療を最後まで完全に行なっていれば、こんな事にもならなかったのにと思いつつ、

「残念ですが、抜かなければなりません。
なぜこのままで放っておいたのですか」

というお話をさせていただくことは、よくあります。

すると、ご自身が通院されなかった事には言及されず、

「え?なんで抜くんだ!」

と不機嫌になられるのです。

こうなってしまうからこそ、お一人お一人に対して丁寧に、通院が必要なことをご説明しているのですが、

「とりあえず痛くなくなったからいい」
「今行くのは面倒だから、いいや」

と、先のことは考えずに、次回無断で来なくなってしまうのです。

こういった方は、おそらく人生においても、全体・先を見越して行動することができないのかもしれません。
(ここまで言ってしまって申し訳ないかもしれませんが。)
しかし事実、先を見越して全体を考えられる、会社の役員をされているような方で歯がない人は、これまでの経験上、まずいらっしゃらないように思います。
(少なくとも私の病院に来られている方をずっと診せていただいた上での知見です。)

そこで次回は、歯と、仕事のできる/できないの関係について、意外なポイントをお話しさせていただくことにします。

○本日もご訪問、ありがとうございました。


あなたのお口の設計士:長谷川浩之
千代田区丸の内にある2つの歯科医院にてドクター兼理事長を務めさせて頂いております。
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